【VPSレビュー】Ryzen 9が使える東京のVPSサーバーを使ってみた【WebHosting24】

オンプレミスから移行した結果、VPSがたくさんになってしまっためぐみそです。

今回はRyzen 9が使える珍しいVPSを発見したので、そのレビューをしてみたいと思います。

※画像はクリックで拡大できます。
※一部アフィリエイトリンクを使用しています。
※キャプチャツールの設定の関係上、一部画質の悪い画像がありました。次回移行修正いたします。

どこのサービス?

WebHosting24という海外(イタリア?)のサービスです。

基本はレンタルサーバーの形で提供されているみたいですが、VPSのようなサービスも展開しているようです。


プラン

プランは512MBメモリから12GBメモリまで存在します。価格は基本1GBあたり3ユーロのようです。

プランに書いてあるとおり、CPUはRyzen 9 3900Xが使用されているようです。

契約してみよう

今回はこちらの6GBのプランを契約してみることにしました。

CPUは6コア、6GBメモリ、120GB NVMe、3TB転送量、IPv4が1個、IPv6は/48のようです。
IPv6多すぎでは?


サーバー情報の入力

プランを選択すると、OS等を選ぶ画面になります。

ホストネームとrootアカウントのパスワードを設定します。


OSはこのような選択肢がありました。ちょっと少ないかな〜という感じがします。
Windowsはおそらく表記的にWindows Serverと思われますが、選択しても追加料金が発生しないので、ライセンスは持ち込む必要がありそうです。これでライセンスが付いてきたら逆に怖い

今回は、当ブログ定番のUbuntu 20.04を選択しています。

料金はこんな感じ。15日より前の場合は月末までの料金が日割りで請求されるようです。
逆に15日以降の場合は、来月の月末までの料金が日割りで請求されます。その代わり来月以降の請求は必ず1日に行われるようになります。

Tax(税金)が発生していますが、これについては後ほど解説をします。


確認画面

続いては確認画面になります。ここでオプション等を含めた最終的な料金が表示されます。


こちらにEstimate Taxesという表記がありますが、初期状態では「Italy」になってるので、これをJapanに変更しておきます。Stateには、自分が住んでる県を入力しましょう。

その後、「Update Totals」を選択すると、

このように税金の欄が消えて、費用がサーバーの実費のみになります。

大丈夫なのかなと思って調べてみましたが、IVAと呼ばれるスペインの税金がかかっているようで、一部の国に対する顧客へのみ、この税金がかかる仕組みのようです。なので、日本の場合は税金を払わなくて良いということみたいです。


個人情報入力

続いて個人情報を入力していきます。

これに関しては毎度お馴染みですね。住所や名前は普通にローマ字で入力します。


問題は、ADDITIONAL REQUIRED INFORMATIONです。ここはもしあなたがEU加盟国に住んでいる場合は、ここの情報を入力する必要があります。あまり馴染みがないのでどうやって入力すれば良いかは分かりませんが、もし日本から契約している場合は、これらは対象外なので全て空欄で大丈夫です。


次に支払い方法ですね。
初期状態ではBank Transferになっていますが、まず使うことはないと思うので、自分の使う予定の支払い方法に変更しておきます。私はPaypalを使用して支払いをしました。

支払いが完了すると、このようにStatusがPaidになります。


メール

この時点で、WebHosting24からのメールが4つ届いてると思われます。
上から、「支払いの領収書」、「支払いの請求書」、「サーバーのプラン確認」、「メールアドレスの確認」です。
このうちメールアドレスの確認だけ、本文内に確認用のリンクが表記されているので、忘れずに確認をしておきましょう。


サーバー情報

サーバーを契約すると、最初はこのようにサーバーをセットアップ中と表示されます。

日本の昼間あたりに契約をしましたが、どうやらセットアップは手動で行われるようで、現地時間の営業開始時刻にならないとセットアップが完了しませんでした。
日本時間の深夜0時あたり


セットアップが完了すると、このようにIPアドレス等の情報が見れるようになります。

初期状態では1.97GBストレージ、0.06GBの転送量が使用されていました。これらの情報がWeb上から確認できるのはとてもありがたいですね。何より転送量に苦しめられにくくなります。A○SのLi○htsailとか…


サーバー

サーバーが届いたので、ログインしてみましょう。ログイン情報は、メールに記載がされています。

結構盛大に全て書かれていますwww
せめて自分が入力したものは隠しておいて欲しかったですね…


ログインしてみました!何も加工がされていないUbuntuのようですね。
updateがめちゃくちゃ多いですが、結構古いテンプレートが使用されていそうです。

とりあえず更新

流石にこの量は放置はできないので、適当に更新をかけておきましょう。

「apt update && apt -y upgrade」をしておきました。

わーお。

セキュリティ

このままだとデフォルトポートでrootアカウントでパスワードで入れてしまうので、全て設定を変更しておきます。

ユーザー追加

adduser <ユーザー名>

まずはログイン用のユーザーを作成しておきます。


usermod -aG sudo <ユーザー名>

追加したユーザーにroot権限を付与しておきます。


一旦ログアウトして、sshの鍵を生成します。生成だけはやり方は調べてください。その時によってアルゴリズムが違うので

ssh-copy-id <公開鍵のファイル> <ユーザー名>@<IPアドレス>

その後サーバーのパスワードを入力で、鍵がコピーされます。

コピーされたら、鍵でサーバーにログインできることを確認してください。


ssh設定変更

次にサーバーのsshに関する設定を変更します。

vim /etc/ssh/sshd_config

このコマンドでsshの設定を変更します。vimでなくてもお好きなエディターを使用してくださいね!


まずはポート番号を変更します。22以外の8192以上の好きな数字を推奨します。


次にこの項目のyesをnoにします。こうすることで、rootアカウントでのログインを無効化できます。


次にこれらの部分を変更します。

初期状態ではコメントアウトされているので、コメントを外して、yesをnoに変更します。

こうすると、パスワード認証を無効化して、鍵によるアクセスのみに変更します。


以上で最低限の変更は完了です。あとはお好みで設定を変更してください。


謎のホストネームバグ

なぜかsudoを実行すると、このようにホストネームが見つからないと表示されてしまいます。

通常は起こりませんが、なぜかこのサーバーだけ発生するので、適当に解決しちゃいます。


sudo vim /etc/hosts

ホストファイルに自分のIPを解決する形で適当に追加しておきます。

一番下にこのようにIPアドレスとホストネームを書いて保存します。


ここまでやったら、Ubuntuから再起動を推奨されているので、全ての設定を適用するついでに再起動をしてしまいます。

sudo reboot

ポートを変更したあとのポートでsshにログインできれば成功です。

ついでに謎のホストネームバグもこの時点で消えていました。

ベンチマーク

ベンチマークをとってみましょう。

lscpu

CPUはちゃんとRyzenが使用されていますね。

sysbench

sysbench –test=cpu –threads=1 –time=15 run

1コアでは1948でした。


sysbench –test=cpu –threads=6 –time=15 run

6コアでは11528でした。

stealも監視していましたが、ベンチマーク中でもほぼ0%でした。とても良いですね。


UnixBench

1コアでは2308でした。通常のEPYCやXeonのサーバーでは見れない数字ですね…


6コアでは5777でした。ちょっとスコアが低い気もしますが、


ベンチマーク中のCPUのstealはほとんどありませんでした。あっても1%と、誤差の範囲ですね。

fio

シーケンシャルリード

fio -filename=/tmp/test2g -direct=1 -rw=randread -bs=4k -size=2G -numjobs=64 -runtime=10 -group_reporting -name=file1

3475MB/s!!!!

すごい!ほぼNVMeの限界値まで出てくれています!


シーケンシャルライト

fio -filename=test2g -direct=1 -rw=write -bs=1M -size=2G -numjobs=64 -runtime=10 -group_reporting -name=file1

ここでも1184MB/sもでています。

素晴らしいですね…


ランダムリード

fio -filename=test2g -direct=1 -rw=randread -bs=4k -size=2G -numjobs=64 -runtime=10 -group_reporting -name=file1

505MB/s、IOPSは123,315でした。おそらくVPSなのでキャッシュが効いていると思われますが、それでもやはり差は出ました。


ランダムライト

fio -filename=test2g -direct=1 -rw=randwrite -bs=4k -size=2G -numjobs=64 -runtime=10 -group_reporting -name=file1

28.5MB/s、IOPSは6945.68でした。ランダムライトで結構ボトルネックが出てしまいましたね。

キャッシュではどうしようもないので、NFSタイプではないVPSのデメリットがもろに出た感じです。


ネットワーク速度

pingは良好。

速度はほぼ限界まで出てくれています。

まとめ

今回はRyzenが搭載されたVPSを紹介してみました。このVPSは1コアあたりの性能が通常のサーバーよりも良いため、シングルスレッドの性能が求められるアプリではとても重宝します。ただし、共有するCPUのコア数が少ないため、ノイジーネイバーの影響を受けやすいデメリットもあると思います。今回はベンチマーク中でもstealは出ませんでしたが、今後が気になるところです。

もし、このVPSを使ってみたいという方は、以下のリンクから契約してもらえると嬉しいです!

WebHosting24